2016年1月21日木曜日

LIXIL藤森社長が退任へ 後任に瀬戸欣哉氏

 住宅設備大手LIXIL(リクシル)グループは21日、藤森義明社長(64)が来年6月に開く株主総会で相談役に退くと発表した。藤森氏は積極的な海外展開などの「改革」を進めた。だが、買収の失敗などもあり、利益を思うように伸ばせなかった。自らに続いて、外部から経営トップを招く。
 藤森氏の後任には、住友商事出身で、建設資材の通信販売会社MonotaRO(モノタロウ)会長の瀬戸欣哉氏(55)が就く。
 瀬戸氏は、住商が2000年に米国の資材販売会社の大手と共同出資してモノタロウを設立したときの創業メンバーで、社長だった09年12月には東証1部への上場も果たした。14年12月期には、売上高は449億円、営業利益は43億円と、ともに3年前の約2倍まで伸ばした。
 11年8月に潮田洋一郎会長から招かれた元日本GE会長の藤森氏と同じく、別の会社でトップを務めた経験を買われた「プロ経営者」とも言える。
 藤森氏は21日の記者会見で、瀬戸氏を選んだ理由を「年齢が50代半ばぐらいまでで、デジタル化とグローバル化を達成できる人材」とした。後任選びは1年以上前から進めてきたという。内部には適任者が育っておらず、「即戦力」として瀬戸氏に期待をかける。
 また、自らが社長就任後、女性を取締役に選ぶなど人材のダイバーシティー(多様性)を進めてきたことなどから、「グローバル企業へと変革をとげてきた。成果を踏まえ、新しい次のステージへと進むベストなタイミングと考えた」。藤森氏はこう言って、胸を張った。

朝日新聞デジタルより

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