2009年5月20日水曜日

除草剤


jyo1.JPG緑の濃い左側には除草剤が散布されていませんので、雑草はドンドン成長して毎月刈り取らなければなりません。除草剤を散布した右側は、一ヶ月以上雑草は生えてきませんし、種類の違う雑草が生えてくるので、生態系の変化を確認できます。つまり、Aの種類の雑草が無くなるとBの雑草が繁茂してきます。Bが無くなると、CになったりAになったりします。この時、非選択性の薬剤を使うと、全ての雑草が除草されますが、土の中に残っている種子が次に芽を出してきます。
家庭菜園を作っている人なら理解していただけると思いますが、夏場は雑草との戦いです。諺に【雑草のごとく】と言うのがありますように、兎に角しぶとく成長します。そのとき活躍するのが、選択性の除草剤です。雑草は枯らすが玉ねぎには影響が無いのはそのせいです。稲の除草剤も同じです。
もしも除草剤が無かったら、米作りも、野菜作りも此処までは発展できなかったでしょう。夏場の炎天下における草取りを想像してください。雑草が無くなる前に、人間の方が先にマエッテしまいます。



mido.JPG同じ米作りでも、高低差の大きい山間地の水田では、安易に除草剤を散布できません。繁殖力の強い雑草の根が、大切な畦を丈夫に支えているからです。
そんな影響もあり、急激に高齢化が進み、耕作放棄された農地も多くなってきています。耕作地と同じくらいの面積の畦の草を、除草剤を使わないで除草することは不可能に近いでしょう。
地球温暖化に大きな影響を及ぼしている、温室効果ガスの中には炭酸ガス(CO2)も多く含まれる。
炭酸ガスは、植物の炭酸同化作用によって酸素に置換されるので、緑の山林や畑・田圃は大切な温暖化対策となっています。緑の雑草ももちろんその効果はあります。マンションやビルの屋上で植物を栽培されるようになって来ていますが、最初からそのような使用目的になっていませんので、建造物の耐用年数は極端に短くなっていくでしょう。その補修のために、多くの建築資材や燃料を消費することで更なる温暖化が進むような気がしています。
ビルの地下室で野菜を作る実験も行われていますが、その予算を過疎地の改革に使えば、効果が大きいように思っていますが、如何なものでしょうか。

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